2010年6月26日土曜日

西表〜波照間〜石垣

西表島を出る日、たっちゃんにクース(島とうがらし)をもらった。
僕がコーレグースが好きで自分で作りたいと言ったので、庭になっているクースを分けてくれた。
あきちゃんがバイバイを言いに来てくれて、少し寂しくなった。
お兄ちゃんを幼稚園へ送り、港へ。
出会ったときにはわんわん泣いていたヒヨリが手を振ってくれた。

西表から石垣に戻り波照間へ。
波照間に行くのも2回目だった。
前回は日帰りだったが今回は1泊の予定。
シルはマンタに会いたいから石垣島に残ってダイビングをすると言うので別行動をすることにした。
ダイビングショップに電話している間、彼女は何度もマンタに会えますか?と訊ねていた。

波照間島までは石垣島から船で約1時間。
梅雨明け間近の沖縄特有の南風のせいで波はずいぶん高い。
何度か窓に頭をぶつけつつ舟に乗る前に食べたA&Wのハンバーガーとポテトが逆流しそうなのを必死に押さえる。
港に着くと「たましろ」のおじさんが迎えに来てくれていた。

宿で完全に大盛すぎるお昼ご飯をいただいた後、自転車で島巡りに出かけた。
空には雲が多いが常に曇っているわけではなく時折陽の光が降る。
夏目前の力強い太陽の熱。
シャツの上からでも身体を焼く。

自転車で走ると島は意外と広かった。
途中、スクーターに乗ったおじさんがいきなり道になっている実をもぎり取り「グァバ、食べてみ」
と渡してきた。
緑色のその実は、厚めの皮の部分は苦かったが真ん中の方はサッパリとしていた。
「美味しい」と言うとおじさんはにっこり笑って去っていった。

ニシ浜には相変わらず人影は少なく、とてつもなく綺麗で、どこまでも遠浅だった。
僕はただ海にプカプカと浮かびながら何も考えず波に身体を委ねていた。
暮れゆく太陽が空を茜に染め、海の色も変える。
気が付けば浜にいるみんなが太陽の方を見ていた。
幸福。
この言葉以外のどんな言葉も当てはまらない本当に幸福な時間。
最後に雲に隠れた太陽が少しいじらしく、でも、何かちょうどいい感じがした。
宿に戻ると、宿泊するみんなでゆんたくが始まっていた。
一人づつ自己紹介から始まり、いろんな話をした。
島の住人もいつの間にか勝手に参加してみんなで楽しく飲んだ。
夜11時になると、宿のおじさんが現れて何も言わずに消灯にされた。
これはこの宿ではいつものコトらしく、その後みんなで浜に星を見に行った。

見上げればとんでもない数の星が見えた。
南十字星や天の川。
きっとたくさんの星座が輝いていたんだろうけど、星に詳しくない僕は何が何だかさっぱり分からなかった。
みんなで浜に寝そべってしばらく空を眺めていた。
いくつか星が流れたけど、願いをかける時間はなかった。

波照間島から石垣島に戻り、レンタカーでシルの知り合いが住んでいる久宇良のサンセットビーチへ向かう。
夕暮れ近く、何とか夕日に間に合うだろうかと思いながらも、レンタカー屋さんに検問が結構あると聞いていたので安全運転。
ビーチに着くとちょうど陽が沈むところだった。

砂浜に座り一人で夕日を見ていると一人のブラジルのサッカーのユニフォームを着た少年が現れ「シルの友達?」
と訊かれた。
少々驚きつつ「そやで」と答えると、「シルはこっちにいるよ」と手を引かれた。
「サッカー好きなん?」と訊ねると、「全然。あったから着てるだけだよ。俺はバスケやってんの」と言った。
ビーチの駐車場にシルは小さなお嬢ちゃんと一緒にいた。
ミチルとウララは今日泊めてもらうヨシコーさんとこの兄妹だった。

ヨシコーさんちは家の中にハンモックがある素敵な家だった。
ビールと泡盛。
ヨシコーさんと奥さんの手作り料理で乾杯。
ミチルがなぜかやたらとすき焼き味のふりかけを薦めてきた。
そして、しつこくドラゴンボールごっこに付き合わされた。

毎日早く起きて一日中遊んでいるので11時ころには眠たくなる。
この日は6人で並んで寝た。
夢も見ず、ぐっすりと。

翌日、シルとミチルとでドライブ。
本当は石垣でパラグライダーをする予定だったが、風が強すぎて中止。
スクールのテイクオフからの景色は絶景で、飛べなかったのが本当に残念だった。

家に戻り、帰り支度をしているとミチルに海に行こうと言われた。
シャワーを浴びたばかりなので断ろうとしたが余りにもしつこくて諦めた。
ウララも連れてサンセットビーチへ。
相変わらずどこまでも遠浅なエメラルドの海を見て今年の夏はもう海はいいやと思った。








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