2010年2月4日木曜日

夢が夢なら// 小沢健二

千駄ヶ谷。
編集プロダクション。
部屋はパソコンやデッキの熱で十分に温かい。
ソファには毛足の長いマットがひかれている。
1時間ほど前に食べたカレーがお腹を満たし、その満腹感に呼び出された睡魔が僕を襲う。
午後2時。
戦いはあっけなく終わり、僕は眠りについた。


こんな夢を見た

どうやらその世の中には徴兵制のような感じで、刑務所に一定期間入らなければいけないという変わった制度があるらしい。
20歳以上からなのか、何日間か、詳細はわらないが、とにかく成人は何日間か刑務所の中で過ごさなければならない。
大概の人は人生で一度だけなのだが、中には2度入る人もいるらしい。(2度目入るかは全くの運で、当たっても誰も文句は言わないようだ)
どうやら僕に、2度目のお達しが来たようだ。
いったい一度目はいつだったのだろう(でも、「あれ、結構最近入ったなぁ」という感情でその知らせを受ける)。

場面は変わり、何故か軍隊の訓練所らしきところ。
パラシュート部隊が空から森の中へ降下する。
そのパラシュート部隊は人ではなく猫のパラシュート部隊だ。
僕はどこからかその様子を見ている。
猫たちは全部で8匹ほどだろうか、地上には敵(人間)がいるようだが、下からの砲撃や銃撃に晒されることなく降下している。
1匹だけ部隊からハグれ風に流されていく。僕は心配になりながらも、あのぐらいの距離だったら地上に降りてもすぐ見つかるな、と安心する。
猫が上手く着地出来るのかを興味深く見守る僕。
鬱蒼と生い茂る森の、ぽっかりと木が生えていない場所へ上手く降りたハグれ猫。
どうやらそれはうちの飼猫のクマちゃんのようだ。
降りてパラシュートを外してから走りだすのかと思いきや、それを引きずりながら走り始めたクマちゃん。
森の向こうからは本隊の猫たちがまるで犬ぞりレールの犬たちのようにフォーメーションを組んで走ってくる。
その姿に感動する僕。走っているうちに引きずっていたキャノピー(パラシュートの傘の部分)は外れているようだが紐は変わらず引きずったまま。
合流した猫部隊は颯爽と走り続ける。

気付くと場面はヨーロッパのお城にある大きな庭のような場所に変わっている。
丁寧に剪定された植木で迷路のようになっている、そんな庭。
そして僕はいつの間にか猫の部隊と一緒に行動をしているのだが、どうやら行き止まりに来てしまったらしい。
しゃがんでいた頭をそっと上げると銃をもったヤツラがこちらへ向かっている。
僕は抵抗することなく(なぜなら武器を持ってなく手ぶら)両手を上げて投降する。
ガチャリ。
手錠をかけられる瞬間大事にしている時計に思いっきり手錠をぶつけられイラッとする。
そのまま刑務所へと連行されるのだが、僕は罪人ではないので罪悪感や反省する気持ちもなければ、僕を連行する奴らも特に偉そうな態度を取ることもない。
ただただ事務的に僕の背中をそっと押し、行くべき場所へと促す。
何故かそこら辺に散乱する僕のパソコンやiPad(もう発売されている)。
「こいつらちゃんと預かっといてくださいよ」
と、僕はボスらしきおじさん(銃は持っているがホントにそこら辺にいそうなただのおじさん)に言う。
「これがiPadかぁ」と感心しながらうなづくおじさん。
2度目で慣れているからだろうか、この後バスで移動することを知っている僕。

場面はいつの間にか古びた市役所みたいなところに変わっている。
ある部屋に入る時、ドアの横に貼ってあるバスの時刻表をチェックする。
どうやらバスは1時間に1本のようだ。
9時、10時、11時、12時、、、、
時刻は12時5分。
あと1時間近くこの辛気臭い待合室のような場所で待たなければならないようだ。
と、後ろの方で、「わさびさ〜ん、わさびさ〜ん」と声が聞こえる。
わさび?
続いて「高橋さ〜ん、高橋さ〜ん」と呼ぶ声。
どうやら人の名前を呼んでいるようだ。
少し小太りのおばさんの元へ行き、手に持っている名簿のようなものを覗き込む。
なぐり書きのような字で名前が書かれている。
その中に赤錆(キタナくて一見読めないがなんとか分かる)と言う文字を見つけ、「それ、わさびじゃなくて赤錆ですよ、とおばさんに言う(どういう間違え方やねん)。
「ああ、赤錆さんね。バス遅れないように気をつけて。」
どうやらバスがまだ出ていなかったらしく、バス乗り場の方へ行くよう指示される。

JR新宿駅南口の長距離バスの乗り場をご存知だろうか。
あの場所に良く似た、でもあの場所よりももっと蛍光灯の明かりが暗いバス乗り場へ向かう。
仲の良い奴らと一緒に入所するらしき人々(明らかに僕よりも若い)がワイワイガヤガヤと楽しそうに話している。
女の子たちはまるで今からスノボにでも出かけるかのようだ。
僕は、置いてきた仕事のことなどを気にかけながら(ってか、いきなり連行されるもんだから、仕事の引継ぎなんかは全くできない。)一人待合スペースでボーッとする。
たばこの煙が蔓延していて気分が悪い。
知らないうちに背負っている大きなリュックには何が入っているのだろうか。


目が覚めると、余りにも夢がリアルだったので、自分が一度刑務所へ入ったものだと認識していて、「あ、2度目は無いんや、夢やったんや」とホッとする。
いやいや、一度も無い。そんな制度はこの世に無い、と理解するまで少し時間を用した。

久しぶりに見たリアルな夢。
僕はいつも夢をみるときは結構リアルで(設定はリアルじゃないが夢の中身をしっかり覚えている)、幼なじみと住んでいた頃は、起きると見たばかりの夢の話をしたりしていた。
久米宏と木の上で話していると、下からキムタクがおにぎりを届けてくれたり、当時の彼女を何故かベビーカーに載せて何者かから逃げていて、キム兄に会ったり。松ちゃんもいたかな?

でも最近はそんなことも無かったから久しぶりに奇妙な、でも面白い夢を見れて良かった。

さて、次はどんな夢を見るのかな。
楽しみでおちおち熟睡もできやしないです。

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